こんにちは、ちゅらです。
薬剤師として働く私自身、長年アトピー性皮膚炎に悩まされてきました。
皮膚の赤み、かゆみ、そして慢性的な炎症… そのたびに向き合ってきたのがステロイド外用薬です。
今回は、私の実体験をもとに、ステロイドの正使い方や注意点、そして副作用への対処法をお伝えしたいと思います。
■ ステロイドは「怖い薬」ではない。でも、正しく使うことが大切です
患者さんから「ステロイドは怖い」「できるだけ使いたくない」と相談を受けることがあります。
その気持ち、よく分かります。私自身も、できれば使いたくないと思っていました。
でも、炎症を抑える力があるステロイドは、アトピーにとって重要な治療薬の一つ。
正しいタイミングと方法で使うことで、症状を効率よくコントロールできます。
■ 私のステロイド外用薬の使い方(実体験)
私の場合は、次のような使い方で症状をコントロールしています。
◎ 夜:お風呂上がりのケア
- まず、全身を保湿クリームでしっかりケアします
→ 肌全体の乾燥を防ぎ、ステロイドの刺激を和らげます。 - そのあと、湿疹(赤みやかゆみ)のある部分にのみ、ステロイド外用薬を塗布します
→ 症状の出ていない部分には塗らないことが基本です。
◎ 朝:肌の様子を見て判断
- 肌が乾燥していたら保湿クリームでケア
- 湿疹がある場合は、その部分だけにステロイドを再度塗布します
◎ 改善してきたら…
赤みが治まってきたら、すぐに中止するのではなく、
- まずは朝のステロイドを中止し、夜だけにする
- 次に、夜も1日おきにしていく
- そして完全にステロイドを中止
というように、段階的に減らしていくことで、ぶり返しを防ぎます。
■ ステロイド使用時の注意点:保湿は欠かせません!
私の実感としては、ステロイドを使ったあとの肌は、とても乾燥しやすくなります。
この乾燥が、また新たなかゆみを引き起こす原因になることがあります。
ですから、こまめな保湿ケアがとても大切です。
「保湿→ステロイド→保湿」のセットが、私にとっての基本ルールです。
■ 症状が強いときはステロイド、落ち着いたらJAK阻害薬へ
症状が強いときは、まずステロイド外用薬で炎症を抑えます。
ただ、長期的には皮膚への負担や副作用も心配になるため、改善してきたら主治医と相談し、JAK阻害薬(ヤヌスキナーゼ阻害薬)軟膏へ徐々に切り替えています。
この切り替えによって、より穏やかなスキンケアが可能になり、症状の再発も少なくなったと感じています。
■ ステロイドの副作用ってどんなもの?
よく知られている副作用には、次のようなものがあります。
- 皮膚が薄くなる
- 血管が目立つようになる
- 感染症にかかりやすくなる(免疫が抑えられるため)
でも、これらは長期間の過剰使用によって起きることが多いです。
医師の指導のもと、正しく使い、リスクを最小限に抑えましょう。
■ おわりに:怖がらず、上手に使っていくことが大切
ステロイドは、アトピーの炎症を抑えるための重要な治療薬の一つです。
怖がって避けるよりも、正しい知識をもって、賢く使っていくことが大切だと思います。
私自身も、使い方を見直してから、ずいぶん症状が落ち着くようになりました。
今後も、私の体験をもとに「安心して薬と付き合う方法」を発信していけたらと思っています。
コメント