温泉と地酒と、あたたかな人との出会いに包まれて
旅もいよいよ終盤に。
この日は朝から、ゆっくりとしたスタート。
ホテルをチェックアウトして、向かったのは【戸倉上山田温泉】です。

実は昨日訪れた“戸倉国民温泉”も、そのエリアの一つだったと、現地で知ってちょっと笑ってしまいました。
それだけ、信州には温泉がたくさんあるということなんですね。
◆ 最後の宿は、静かな温泉旅館
今回の旅のラストを飾るのは、風情のある温泉旅館。

チェックインを済ませて、まずは湯船へ。
熱すぎず、ぬるすぎず。旅の疲れをゆっくりと溶かしてくれる、やさしいお湯でした。
お湯に浸かりながら、
「また来たなぁ」
そんな言葉が自然と口をついて出てくる。
旅の終わりが近づいていることが、少しだけさみしく感じるひとときです。
◆ 酒屋さんとの出会いもまた、旅の楽しみ
お風呂あがりは、またしても(笑)地元の酒屋さんへ。
「旅館で飲む地酒を選ぼう」と立ち寄ったのですが、
店主さんがとても親切で、
「この辺でおすすめの居酒屋ありますか?」と聞いたところ、すぐに紹介してくれました。
こういう“人のつながり”が、旅の魅力ですよね。
◆ 地元の居酒屋で、心温まる出会い
紹介されたのは、落ち着いた雰囲気の個人経営の居酒屋さん。
ご主人が一人で厨房を切り盛りし、お母さまと奥さまがホールをお手伝い。
アットホームな空気に、自然と肩の力が抜けました。


お座敷には、宿泊客と思われるグループと、カウンター席にひとりで来ていた男性客の姿。
その男性とは、席の距離も近かったこともあり、自然に会話がはじまりました。
「5年前に妻を亡くしてね、今はこうして、各地の温泉を巡ってるんですよ」
そう話す彼の表情は、少し切なく、それでもどこか晴れやかでした。
旅先の、一期一会の出会い。
年齢を重ねたからこそ、言葉の重みや優しさが胸に残ります。
◆ 香りとぬくもりに包まれた、旅の夜
このお店でも、地元の日本酒をいくつもいただきました。
リョウくんと、
「このお酒は香りがいいね」
「こっちは酸味が立ってて料理に合うね」
なんて語り合いながら、じっくり味わう夜。
料理もとても美味しくて、ついついお酒がすすんでしまいました。









旅の締めくくりにふさわしい、
心もお腹も満たされる、あたたかく幸せな夜でした。
◆ 年齢を重ねた今だからこそ、味わえる旅がある
若い頃の旅は、“行きたい場所”が主役だった。
でも今は、“一緒にいる人”との時間こそが、旅のいちばんの宝物。
地酒を選んだり、地元の人と会話を交わしたり、
ひとつひとつの出来事が、ふたりの記憶をじんわりと染めてくれました。
アラ還の私たちにも、まだまだこんな旅ができる。
そんな気づきをくれた、信州の旅でした。
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