信州の旅・3日目

パートナーとの日々

温泉と地酒と、あたたかな人との出会いに包まれて

旅もいよいよ終盤に。

この日は朝から、ゆっくりとしたスタート。

ホテルをチェックアウトして、向かったのは【戸倉上山田温泉】です。

実は昨日訪れた“戸倉国民温泉”も、そのエリアの一つだったと、現地で知ってちょっと笑ってしまいました。

それだけ、信州には温泉がたくさんあるということなんですね。

◆ 最後の宿は、静かな温泉旅館

今回の旅のラストを飾るのは、風情のある温泉旅館。

チェックインを済ませて、まずは湯船へ。

熱すぎず、ぬるすぎず。旅の疲れをゆっくりと溶かしてくれる、やさしいお湯でした。

お湯に浸かりながら、

「また来たなぁ」

そんな言葉が自然と口をついて出てくる。

旅の終わりが近づいていることが、少しだけさみしく感じるひとときです。

◆ 酒屋さんとの出会いもまた、旅の楽しみ

お風呂あがりは、またしても(笑)地元の酒屋さんへ。

「旅館で飲む地酒を選ぼう」と立ち寄ったのですが、

店主さんがとても親切で、

「この辺でおすすめの居酒屋ありますか?」と聞いたところ、すぐに紹介してくれました。

こういう“人のつながり”が、旅の魅力ですよね。

◆ 地元の居酒屋で、心温まる出会い

紹介されたのは、落ち着いた雰囲気の個人経営の居酒屋さん。

ご主人が一人で厨房を切り盛りし、お母さまと奥さまがホールをお手伝い。

アットホームな空気に、自然と肩の力が抜けました。

お座敷には、宿泊客と思われるグループと、カウンター席にひとりで来ていた男性客の姿。

その男性とは、席の距離も近かったこともあり、自然に会話がはじまりました。

「5年前に妻を亡くしてね、今はこうして、各地の温泉を巡ってるんですよ」

そう話す彼の表情は、少し切なく、それでもどこか晴れやかでした。

旅先の、一期一会の出会い。

年齢を重ねたからこそ、言葉の重みや優しさが胸に残ります。

◆ 香りとぬくもりに包まれた、旅の夜

このお店でも、地元の日本酒をいくつもいただきました。

リョウくんと、

「このお酒は香りがいいね」

「こっちは酸味が立ってて料理に合うね」

なんて語り合いながら、じっくり味わう夜。

料理もとても美味しくて、ついついお酒がすすんでしまいました。

旅の締めくくりにふさわしい、

心もお腹も満たされる、あたたかく幸せな夜でした。

◆ 年齢を重ねた今だからこそ、味わえる旅がある

若い頃の旅は、“行きたい場所”が主役だった。

でも今は、“一緒にいる人”との時間こそが、旅のいちばんの宝物。

地酒を選んだり、地元の人と会話を交わしたり、

ひとつひとつの出来事が、ふたりの記憶をじんわりと染めてくれました。

アラ還の私たちにも、まだまだこんな旅ができる。

そんな気づきをくれた、信州の旅でした。

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